2008年 02月 04日 ( 2 )

Cascade Shower / 伴美里

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久しぶりに、あるアーティストさんの個展を観に行きました。
以前、金沢に旅行に行った際にたまたま翠川を散歩中にふらっと入った、
石田屋で"「Hakusanensis」白山の花12か月 テキスタイルと原画展"と題し
展示していた伴美里さんの東京での個展"Cascade Shower"です。

たまたまという偶然でのこの方の展示を拝見し、
その洗練された色使いや絵の構成などに共感し東京で
展示がある際は行ってみたいと思っていました。

場所は、下北沢の Gallery Source 。
まず、Gallery の中に入る前に目に飛び込んできたのは
扉の左右に吊るされたピンクの綺麗なカーテン。
中に電球(ツリーとか飾るような)が入っていてキラキラしていて、
少し風が入るとカーテンがユラユラ揺れていてとても素敵なんです。
これは、Gallery 側が吊るしていたものだと思っていたんですが、
(とても Gallery の雰囲気に合っていたので)
伴美里さんが今回の"Cascade Shower"のテーマである滝をイメージし
飾ったものだと知りました。
絵の展示だけでなく、全体の雰囲気も考慮しつつ構成された展示の仕方が
私にとって参考すべき点だなぁと感じました。

絵の方は、私が以前見たテキスタイルの絵とはまた違うテイストの絵でした。
特に幅でいうと2メートルくらいあるのかな?の特大楕円パネルに圧倒されました。
因みにその楕円パネルは伴さんの手で作ったものと聞き、またまたビックリです。
私は普通のパネルですらキャンバス生地をまともに張れないのに、
楕円という形で、どう張っているのか終始気になってしまいました。

DM に書いてあった、
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私たちが日々浴びている、変化へのひとつぶ

CASCADE SHOWER (宇宙から降り注ぐ放射線がしぶきのようになる現象)を
CASCADE(滝)の水しぶきのイメージと重ね合わせ、
「浄化への願い」をペインティングやドローイングなどで表現します。
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と書かれてる通り、今回の絵は滝がメインに描かれてる絵自体に
水しぶきのように放った色とりどりの点が全体をより美しく見せている。
色がふんだんに使われてる分、滝を白くしたことがより滝の絵を引立たせ、
全体の絵の中で浮き出てる様だった。

絵はもちろんのこと、
伴美里さん自身もとても、素敵な方なんです。
強い意志と絵に対する想いが話から凄く伝わってきます。
因みに、何故今回このようなテーマにしたかというと、
展示する場所、下北沢の人の流れから考えられたそうです。
ギャラリーが決まった上でテーマを考え、この展示に至ったことこそが
素晴らしいです。
伴美里さんと話してると見習う点が多くとても勉強になりました。
実際、私が展示をする話をすると真剣に相談に乗ってもらい、
今後の絵に対して気をつけなきゃいけない点を再認識出来ました。
いい刺激になった個展でした*
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by broochstar | 2008-02-04 21:35 | 鑑賞

世界はときどき美しい/麦の穂をゆらす風

雪が降りましたね。
やっぱり、雪って好きです。
東京のごみごみした雰囲気を一変させてくれる気がします。

だけど、外がかなり寒いってのが分かったので、
家で DVD 観賞しました。

今回見たのは、
"世界はときどき美しい"
"麦の穂をゆらす風"です。

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"世界はときどき美しい"は
第19回東京国際映画祭「日本映画・ある視点」部門公式出品作品
第24回マイアミ国際映画祭コンペティション部門公式出品作品
第16回フィラデルフィア映画祭公式出品
第9回バルセロナ・アジア映画祭コンペティション部門公式出品作品
東京国際ファンタスティック映画祭2003
デジタルショートアワード600秒 招待作品
日本映画としては珍しく出品されていますね。
たしかに他の映画とは違う魅力を感じる作品です。
ただそれだけに、好き嫌い分れます。私はどっち付かずな感じかな…。
短編の作品で構成されていて、
日々の生活の中での生きることの切なさが
霊性に満ちた儚い映像で綴られています。
全編8mmフィルムという独特の撮影方法で、
少し粗い映像がより映画を惹きたてている。

ドローイングを黒田従太郎さんが手がけていてストーリーに華を添えています。
私は黒田さんが個人的に好きだったので見たかった理由の一つです。
あらゆる技法が現実となった挑戦的な要素が映画全編に垣間みられます。
世界はときどき美しいという名のもとに繰り広げられる作品は短編で5章構成になっています。まず目を見張るのは第1章かな。
物語は違えども松田美由紀と松田龍平親子が出演してるとこも見所です。
ストーリーごとに映像の撮り方が違うので面白いけど、この特殊な断片的な映像が苦手にも思うかもしれません。
入り込めないと薄っぺらい記憶で終わってしまいそうな映画かも。
見た後に学生の時に映像やってる人に頼まれて出演した自主制作映画の撮り方を思い出しました。懐かしい・・
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"麦の穂をゆらす風"は
第59回 カンヌ国際映画祭 パルムドール受賞作品です。

監督は社会派の映画を撮る事で名が知られているケン・ローチ監督。
他の映画でもそうだけど、今回の映画でも存分に過酷な現場で
少しの希望を求める現実を存分に見さしてもらいました。

映画の背景となったのは1920年、アイルランドの町コーク。
医師を目指すデミアンは解剖学を5年学び、
ようやくロンドンでの病院での仕事が決まり、アイルランドを離れようとする。
けれど列車に乗り込もうとするホームで、
デミアンの気持ちを大きく変える光景を目の当りにし、
IRA のメンバーとなりゲリラ戦に身を投じる所から一気に物語に深みを増していく。
この映画は主に、アイルランド独立戦争とその後のアイルランド内戦を背景に、
価値観の違いから対立することになる兄弟を描いた悲劇の映画になっています。
英国軍の幾度となる残虐な暴力を阻止しようと立ち上がるが、
友人の死や裏切った者への死、家族への仕打ち、結果的に対立した兄弟の
最悪な結末。戦争が巻き起こした悲しい物語。
テロリストと呼ばれてしまう行為かもしれないけど、
義勇軍が設立されていなければ、少しの希望も求められなかったかもしれない。
内戦は、アイルランドを愛してこその戦争故に辛い現実。
この戦争がゲリラ戦であること、そして住民の支援があったからこそ英国
という巨大な敵を相手に志願兵たちが立ち上がることができたのは
今回の脚本で特に女性が果たした役割が重要で欠かせない部分となっている。
殆ど救いようの無い、見た後に心に残る作品でした。
主演のデミアンを演じたキリアン・マーフィーは"プルートで朝食を"を
思い出しますが、意外と心に残ってるのは"パニックフライト"です(笑
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by broochstar | 2008-02-04 21:26 | 鑑賞